マイホームの購入は多くの方にとって憧れですが、様々な苦労が付随します。その一例が住宅ローンの返済です。賃貸物件のように家賃を支払う必要こそないものの、ほとんどの家庭は住宅ローンを借りてマイホームを購入するため、家賃の代わりに住宅ローンを支払う義務が生じます。ところが、例えば失業や病気などの事情があり、住宅ローンの支払いが困難になる場合があります。
住宅ローンの支払いが困難になった場合の選択肢として、「リースバック」という方法があります。マイホームを売却し、その後すぐに売却先と賃貸借契約を結ぶことで、売却費用を得ながらも同じ家に継続して住むことができる方法です。
リースバックのポイントは、家を売却した費用を資金として確保しながらも、他の賃貸物件などに引っ越す必要がなく、住み慣れた家に継続して住むことができるという点です。確保した資金をローンの残りにあてることで、残った住宅ローンの支払いを終えることもできます。
住宅ローンの支払いを滞納してしまうと、家が競売にかけられ、これまで住んできたマイホームを完全に失うことになります。さらに、氏名や住所、家の外観などが新聞や業界紙に公開されてしまうことをご存知でしょうか?住所や家の外観に関しては、インターネット上にも掲載されてしまいます。
住宅が競売にかけられると、知人や友人に住宅ローンを返済できなかったことが発覚するだけではありません。見ず知らずの相手に個人情報が知れ渡ってしまいます。競売と比較すると、リースバックは安全な方法と言えます。売却したマイホームは、いずれ再購入することもできるので、ローンの支払いができず悩んでいる場合はリースバックをおすすめします。
住宅ローンの支払いができない方の中には、マイホームの売却費用よりもローンの残額のほうが多いという方もいます。ローンを完済できる見込みがなければ、リースバックはできないのでしょうか?
実は、マイホームの売却費用がローンの残額を下回っていてもリースバックをできる場合があります。その際は、マイホームを「任意売却」します。通常、住宅ローンが残っていると、残額を一括で支払う場合を除いてマイホームの売却を認めてもらえません。しかし、債権者と交渉し、売却の許可をもらう方法があります。これが任意売却です。
任意売却した住宅のリースバックもできるため、ローンの完済を見込めない方は、任意売却でのリースバックをご検討ください。ただし、リースバックができないケースもあるため、まずはサポート業者を利用して、リースバックが可能な債権者であるかを確認する必要があります。
これまで経験したことがない事柄であるため、手続きを億劫に感じる方も多いでしょう。しかし、住宅ローンの支払いが困難になった際に自分や家族を守り、これまで通りの生活をある程度維持するためには、専門家に相談し、サポートを受けつつ手続きを進めましょう。
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